7月ももう少しで終わりです

7月も残りあとわずか!
京都は祇園祭もなかったので、夏がきた感じや、7月も終わりと言う実感がない今年。
季節事の行事ってこんなにも季節を感じたりするのに意識していたのだと、なくなると当たり前にあったモノの大切さがわかりますね。
(写真は去年の鯉山)


私たちが身近で見れて参加できる祇園祭の鉾や巡行、宵山は中止でしたが、
神事は粛々と行われています。
ドンドンと太鼓の音がするので、外を見てみると?

宮本組の方々が神様をのせた乗り物を引いて、鉾町を回っておられました。

今年は、御神霊を遷(うつ)した神輿が、八坂神社を出発氏子区域をそれぞれ別ルートで巡って、同日夜に四条寺町の御旅所に入り安置される「神輿渡御」も中止。神輿渡御は、氏子地域の厄災を神輿に拾い集める大事な神事の一つなので残念ですが、コロナの感染を広げないためにも大切ですね!

しかしその代わりに、神輿渡御に代わり行われた「御神霊渡御祭」。神霊を遷した神籬(ひもろぎ)・榊(さかき)を神の使いとされる白馬の背に立てて、神職や氏子さんの巡行列が京都市内中心部を練り歩いたそうです。
混雑を回避するため、ギリギリまで情報は公にさせていなかったので、見れた方は運がいいですね。

この御神霊渡御祭は、神社の膝元の祇園商店街振興組合と筆頭氏子組織の「宮本組」が提案されたそうで、応仁の乱で祇園祭が中断した室町後期、幕府が榊を神輿渡御の代わりとするよう命じた記録があり、それを参考にしたそう。
1000年以上も前のアイデアを取り入れて行うなんて驚きでした。
京都新聞「白馬の背に神乗せ「神輿渡御」行列 京都・祇園祭で「代替行事」」


宮本組とは?

八坂神社のお膝元、つまり宮本(みやもと)で神社に奉仕する人たちのことで、これも平安時代からあるそうです。
宮本組が執り行う大切な神事は、「神輿洗式」です。神輿を洗い清める神水を鴨川から汲み上げます。これは鴨川の水の神様をまず神輿に迎え、八坂さんへ奉じることが祇園祭の神事の始まりであるという象徴的で、一番厳粛な神事です。
また、神輿渡御のとき、神輿を先導して御神宝(神様の装束や剣、琴など)を奉持している方達で、御神宝を持つことを許されているのは古来より「宮本組」だけです。